ネット環境 今昔
次々と登場し続ける新たな横文字と新たな略語についていけなくなる人がいるくらい、ネットの世界の移り変わりは早いものです。 世界中で、日々新たな技術と新たなサービスが生み出されていますし、その反対に、10年前に「画期的だ!」と思われていた技術が現在では廃れてしまっていたりすることも珍しくありません。 その結果、インターネットに関する便利なサービスをも敬遠してしまう人も多いようです。
いちばん身近でわかりやすい例として、接続回線を挙げてみます。 今、このサイトをご覧になっている皆さんはどのような環境でインターネットに接続しているでしょうか。 OCNのフレッツ光に代表される光ファイバーブロードバンド(FTTH)や、フレッツADSLのような家庭の電話回線を利用したADSL回線、ケーブルテレビ会社が提供するCATV、またWiMAXを利用している方も中にはいるでしょう。
1990年代は、ISDN回線が主でした。インターネットに常時接続するのではなく、料金は利用した時間にそって支払う従量課金式です。1200bps程の通信速度でしたので、ファイルサイズの大きなデータを送るとなると時間もお金もかかるというシビアな状態でした。 データを送る、受け取るときにだけインターネットに接続し、送り、受け取り終えた後は出来る限り速やかに接続を切る必要があったのです。 参考までに言いますと、現在のフレッツADSLの通信速度(下り)は40~50Mbpsです。 この差を見ても、インターネット通信技術の進み具合が分かるというものです。
OCN、フレッツISDNを打ち出す
そして2000年に、ネット接続状況が大きく様変わりさせたサービス。OCNが打ち出したサービス、フレッツ・ISDNです。 それまでの従量課金方式の料金を「回線利用料金」と定め、定額制としたことで常時インターネットに接続することが可能となったわけです。
そして今現在は、光ファイバーを用いたアクセス網を使用したブロードバンド回線、もしくはADSL回線、CATV回線などが主になり、通信速度も最低でも1Mbpsは下りません。
インターネットの在りようとセキュリティ
データの送受信が容易となったため、大量かつ多様なデータが行き交うこととなりました。今や送受信するデータそのものも10年前とは様変わりしており、大量の文字列などのデータから画像、動画、ゲーム、音楽など、ファイルサイズの大きなデータの送受信が当たり前に行われています。 そうして送り・受けるデータの内容が大きく変わったのと同様に、新たな問題が生まれるようにもなりました。 新たな問題のうちの一つ、多くの方が漠然とでもその危険性を感じていることと思います。それはデータの秘密が守られるか、セキュリティ上の問題です。 企業のみならず、行政、国家レベルの重要機密データが流出したり、情報の漏えいするなどがして大きな問題になっています。 特に企業は、業務上データのやり取りの量やその機密性の高さ、そして顧客の信用度による影響の大きさなどの点で、一層の注意を払う必要があります。
VPN(Virtual Private Network)
VPNとは、セキュリティ上の問題を解決するために生まれたネットワーク接続のことです。一般に企業内でのデータのやり取りは外部にもれることを防ぐために企業内ネットワーク、つまりLANなどで行われます。しかしVPNとは、外部に通じるインターネット間を「Private」の単語が示す通りあたかもLANのような外部にさらされないネットワークのように、不正アクセスやデータの改ざん、覗きを防止しながらアクセスすることが出来るのです。
技術は日進月歩とはよく言ったもので、こうしている今でもインターネットの世界はより使いやすく、より便利にと新しい技術が生まれています。敬遠せずに積極的に日々の生活で活用していきたいものです。